内臓脂肪

肥満の原因となる脂肪は「出来ることならば削り取りたい」と考える人も少なくないでしょう。
しかし体内では、健康を維持し身体を養う上で欠かせない物質として作用しています。
内臓脂肪が体内でどのような役目を果たし、メタボリックシンドロームとどう関わっているのかについて解説します。

メタボの前提条件・内臓脂肪とは

肥満の元となっている体脂肪は、本来身体と健康を維持する上で欠かせないものです。
しかし、メタボリックシンドロームや肥満のデメリットに押されてか「要らない物」扱いが強くなっていると言えます。

内臓脂肪にはどのような働きがあり、どのようなデメリットを持っているのでしょうか?

体脂肪の働き

内臓脂肪を含む体脂肪は、身体を守る為の衝撃吸収材としての働きを持っています。
衝撃を受けた筋肉細胞の破壊によって起こるクラッシュ症候群の発生や内臓へのダメージなどを、柔らかい脂肪で吸収・分散して身体への負担を小さくするのが狙いです。

また、毛皮を持たない人間にとっては断熱材としての効果もあり暑さ寒さを緩和してくれます。

そしてこのような物理特性だけでなく、脂肪組織には身体の機能に関わる様々なホルモンを分泌する働きやエネルギー源の貯蔵機能があり、健康を内外から守る役割があるといえます。

脂肪の持つデメリット

体脂肪をある程度蓄えることは、健康を維持する上で欠かせないものですが蓄積量が多くなると肥満状態になり、様々な弊害を引きこすことになります。

まず挙げられるのが「外見の変化」です。
脂肪が全身につくと顔や体型が丸くなるため、周囲の人の印象が一変してしまいます。

第二には「汗をかきやすくなる」事です。
体脂肪の断熱効果によって、暑い日でも寒い日でも保温効果によって体温が上がり、体温調節のために汗をかきやすくなります。

内臓脂肪と皮下脂肪の違い

体脂肪として纏められている皮下脂肪と内臓脂肪ですが、その役割は大きく違います。皮下脂肪は衝撃吸収材・断熱材としての働きを求められているため、非常用エネルギーとして消費される優先順位が低いのです。

内臓脂肪の場合、ホルモン分泌機能の高さもあり血管との連携が良く、脂肪消費の優先順位が高く設定されています。
そのため、ダイエットを行うと皮下脂肪よりも内臓脂肪のほうが早く減少していくのです。

メタボリックシンドロームとの関係

メタボリックシンドロームは「内臓脂肪症候群」とも呼ばれるように、内臓脂肪との深い関わりがあります。
内臓脂肪は、皮下脂肪よりも消費されやすい性質を持っています。

逆に言うと、内臓脂肪は血液中に流出しやすく高脂血症の原因になりやすいということです。
それに加え、肥満体型は体脂肪によって血管が圧迫されるため高血圧になりやすい性質があります。
炭水化物や糖分の過剰摂取が肥満の原因であった場合、高血糖を発症している可能性も充分に考えられます。

このように、内臓脂肪での肥満はメタボリックシンドロームに直結する恐れが非常に高いのです。

内臓脂肪を計るには

内臓脂肪は皮膚や筋肉で覆いかぶさっているのでどのような状態かを自分の目で確かめることは出来ません。

そのため体重と身長で算出するBMI指数やウェスト周りの腹囲の数値を利用して、メタボリックシンドロームのリスクを計って行くことになります。

つまりメタボの診断基準に則り「腹囲が男性85cm以上、女性90cm以上」「BMI数値が25以上」である時、メタボ予備軍であると言えます。