脳出血

脳は豆腐に例えられるほど脆く柔らかいため、髪の毛・頭皮・頭蓋骨・髄膜で何重にも外傷から保護されています。
しかし、その一方で内側は皮一枚で守られている状態のため出血を起こすことも少なくないのです。
ここでは、頭蓋内で発生する脳出血について解説していきます。

命に関わる脳出血〜原因・症状・治療について

身体の中枢部である脳は、常に厳重に保護されていると言えます。
しかし、どんなに強固な守りが敷かれていても、内側から攻められれば弱いものと相場が決まっています。

何らかの原因で脳の周りで出血が発生すればそれは時に命取りとなってしまうのです。

脳出血とは?

脳出血は別名「脳溢血」と呼ばれ、頭蓋骨の内側で発生する出血とそれに伴う疾患のことを言います。

脳出血は、脳内にある血管が何らかの原因によって破れて出血することによって発生します。

脳出血には「脳内出血」「クモ膜下出血」「慢性硬膜下血腫」「急性頭蓋内血腫」「出血性脳梗塞」などがあります。

脳出血の症状

脳出血を発症すると、脳全体を覆う髄膜と脳の間に血液が漏れ出ることになります。

その結果、クモ膜の下にある脳脊髄液に血液が混じったり髄膜と脳の間に血の塊が出来たりして様々な症状を引き起こします。

特に目立つ症状としては「頭を殴られたような強い痛み」「めまい」「吐き気」があります。

頭蓋内血腫・硬膜下血腫では血の塊である血腫によって脳が圧迫されるため、手の痺れや意識障害などといった重篤な症状が伴います。

発症の原因とは?

脳出血の原因は、外傷性と非外傷性の二つに分けられます。

外傷性の脳出血は、ボールが頭部に直撃するなどで脳震盪を起こした場合に発生します。
頭が揺らされると、テコの原理が働いて脳が何倍もの勢いで頭蓋骨にぶつけられます。
硬い頭蓋骨にぶつけられ、出血を起こしてしまうと言うわけです。

非外傷性の脳出血は、高血圧・動脈硬化や糖尿病などの血管が薄くなり破裂しやすくなる疾患に伴って発生します。
場合によってはストレスや生活習慣によっても発生することがあります。

脳出血の後遺症

脳出血が完治しても脳には後遺症と言う、目には見えなくても確かな爪痕が残されている場合があります。

脳出血の後遺症として見られるのが麻痺やけいれんなどの身体症状、高次脳機能障害や抑うつ状態などの精神症状です。

高次脳機能障害は、失語症や認知障害・記憶障害など多岐にわたり自覚症状が出にくい「隠れた障害」で、脳出血患者の社会復帰の妨げになってしまうのです。

脳出血の治療

脳出血に対しては、絶対安静を基本として出血を止めるための治療を行ないます。

CTスキャン・MRI検査で動脈瘤が発見された場合は開頭動脈瘤クリッピング術やコイル塞栓術で動脈瘤の破裂を防ぎます。
血腫が見られる場合は、開頭手術と血腫除去手術を行ないます。

脳圧が高い場合は、降圧を目的とする開頭手術と降圧剤の投与を行います。

一昔前は脳出血によって命を落とす人も少なくなかったのですが、医療技術の発達もあり助かる確率が飛躍的に上昇しています。