高血圧性緊急症・食後低血圧

心臓が血液を全身に押し出す強さである血圧は、低すぎても高すぎても健康に良くないものです。
高すぎれば動脈硬化を招き、低すぎれば血栓の原因になります。
ここでは、血圧の昇降に関わる疾患である高血圧性緊急症と食後低血圧の原因や治療法などについて紹介していきます。

血圧の急変に関連する高血圧性緊急症と食後低血圧とは?

血圧の変化には、健康状態に大きな影響をもたらす性質があります。

高血圧では血流の勢いが強くなりすぎて血管内部を傷つけてしまい動脈硬化の原因になり、低血圧は血液が滞留しやすくなって血栓を作り脳梗塞や心筋梗塞に繋がってしまいます。

血圧の急激な変化に伴う疾患とはどのようなものなのでしょうか?

高血圧性緊急症とは

血圧の急上昇に伴って視力障害や頭痛・けいれん、場合によっては意識障害を引き起こす疾患が高血圧性緊急症です。

血圧が上昇することによって脳血管が拡張されて頭蓋内の圧力が急上昇して発症します。

適切な対処を行わなければ心不全や腎不全に繋がり、命に関わる病気ともなってしまう性質があります。

原因は?

高血圧性緊急症の原因としては、慢性的な高血圧が大きく関わっています。

脳血管をはじめとする血管には伸縮性があるのですが、高血圧が続くと血管が拡張された状態で固定されやすくなり、高血圧性緊急症の発症リスクを高めてしまうのです。

また、腎機能障害を患っている人も発病リスクが高く、腎機能障害を伴う悪性高血圧を疑われる人は注意が必要です。

治療法は?

高血圧性緊急症の治療では、脳内出血と区別する為の頭部CTスキャンを前提にして行われます。

高血圧性緊急症と判断が出来たなら、血圧の降下を目的とした治療を行ないます。

基本的には降圧剤の投与による薬物療法が取られますが、脳に浮腫みが見られる場合には抗脳浮腫薬、けいれんが見られる場合には抗けいれん薬というように対症療法的な治療が行なわれます。

食後低血圧とは

食後低血圧は食事の後に起こる低血圧でめまいや立ちくらみ、湿疹などの症状を持っています。

食事の際には胃や腸などの消化器官は、活発に働くために大量のエネルギーを必要としています。

そのため血液が消化器官に集中して、頭に充分な血流が回らない為に起こる疾患の一種なのです。

原因について

食後低血圧の原因としては、慢性的な高血圧や自律神経に影響する脳疾患が挙げられます。

普段の血圧が高いとその分だけ消化器官に送り込まれる血液の量が多くなるため、食後低血圧を起こしやすくなるのです。

自律神経に影響する脳疾患としてはパーキンソン病や多系統萎縮症などがあります。

これらの疾患を患っていると代謝を制御している自律神経の機能が弱くなり、消化器官にはより多くの血液が必要になってしまうのです。

治療法について

食後低血圧は食後にしか起こらない一過性の性質があります。
充分な食休みの時間を取ることが最善の治療であるといえます。

症状がひどい場合は、胃腸への血流を抑えるオクトレチオドや造血作用のある非ステロイド性抗炎症薬の投与を行います。